「今から合宿の話するぞー。つーか、説明はしおり読めば分かるから。まず行動班決めちゃって」



「はーい」



 担任の声に、返事を返した浩。なんだか……楽しそう。



「おー、木島。お前、あんまりアタックすると嫌われっから気をつけろよー」



「え!? 何、じゃあどうすれば良いの!?」



「とりあえず、静かにしてろ」



「えー、無理。林檎好き」



 ……恥ずかしい。この男はこんなに人がいる中でよくそんなに軽々しく……。



 そんな私とは裏腹に、クラスの皆は慣れたことのように笑うだけ。