【あとがき】
 

 この度は『ちぃこと1』にお付き合い頂きありがとうございました。

 本作は、一部の読者様には異様にウケが良いものの、全体的には大してウケないという、桜自身がただ楽しんで書かせてもらっている作品でございます。

 5作で完結予定で書いておりまして、25年8月時点ではシリーズ3作目の途中であったりします。

 続いて2作目もこちらで転載してまいります。

 こちらでも面白いと思ってくださる方がいらっしゃればいいな、と思いつつ。

 どうぞ温かい目で、これからも二人を応援して頂ければ幸いです。


 転載に当たり、エブリスタ版と比べて二人の性格や言動、話し方を中心として修正を致しました。

 当初思い描いていたのと若干人物像がずれていたので。
 
 すみません、ダメなクリエイターで(-_-;)

 
 それでは、こんなところまでお付き合い下さり、本当にありがとうございました。


 最後に小話を一つおまけ。



 「ねぇ、ちぃくん」
 「何?」
 「あの、も、もう一回」
 「え?」
 「もう一回だけ、ぎゅ、って」
 「……」
 「いや、忘れて! ご、ごめんなさいっ」
 「――ことちゃんって、さ」
 「?」
 「俺を試してるの?」
 「た、試す!?」
 「ぷっ、何でもない」

 そう言って、ちぃくんは私の指の間に自分の指を滑り込ませて――私の手をぎゅっと握りしめた。

 「あ、あの」

 ぎゅ、の意味が違うんだけど、なぁ……
 
 「今のコトちゃんには、これだけ、ね?」

 ふわりと笑う中に、どこか意地悪な表情を含んだ顔で見下ろされると私の顔は熱くなる。

 私が『今のコトちゃんには』っていう単語に気が付くのは、もっと、ずーっと先の話。



 end


 小話、お粗末でした。



 あなたの自由なひと時に、少しでも楽しんで頂けたことを祈って☆

 桜柚姫でした。


 25.8.31