「ぷひゃーっ、明日から夏休みだよ!!」



あたしは大きく伸びをしながら、横目で瑠偉と雪菜を見る。
瑠偉はもちろんあたしじゃなくて
雪菜を見ていた。

完全敗北。
みんなにそう言われ続けた。
でもあたしは諦め切れない。



「もう3年も経つのかぁ~…。」

「…ユキ、もうライの話はやめようよ。」

「あっ…ごめんごめん、私ったらまたライの事…。」



あたしが諦められない理由には
雪菜は3年前に急に消えた羅偉のことがまだスキだからだ。

雪菜が羅偉の話をするたび
瑠偉は悲しそうな笑顔になる。

一体あたしはいつになったら雪菜に勝てるのだろうか。