「あたし、聞きたいことがあるんだけど」
「好きなタイプか?」
「違う!……どうしてあの日『またな』って言ったの?」
「別に、深い意味はねぇよ。常連同士、また会えると思ったからだろ」
「……そう、なんだ?」
なんだ。
あたしばっかり舞い上がってたのね。馬鹿みたい。
「くくく……そんなにあからさまに落ち込むなよ。面白いから」
「おおお、落ち込んでないし!」
「可愛いとこ、あるんだな」
「え、えっ?」
「強がったり、驚いたり、嬉しそうだったり、落ち込んだり……まるで百面相だ」
「わ、悪かったわね」
頬が熱い。
きっと今、あたし顔が真っ赤だ。
まともに彼の顔を見れない。
も、もしや……
本当にあたし、この人のこと……
