コトが終わり、シャワーを浴びる。

グッタリだったけど、この後は勉強が待ってる。

期末は明後日にまで迫ってるんだから、寝ている暇はない!





「この問題も解けないのか?」

「ゴメン。さっぱり」

「おいおい……こんな初歩的な公式も頭に入ってないようじゃ先が思いやられるぞ」

「ゴメン。1から教えて」

「しゃーねーなぁ。終わったら2ラウンド突入だからな」

「?」


アズマの教え方は丁寧でわかりやすかった。

山本の退屈な授業とは大違いだわ。

大好きな人と勉強しているかもしれないけれど。


「あ、そういえばノート借りたんだった」

「ノート?」

「あたし、今日授業中寝ちゃって……借りてきたんだ」

「寝たってお前なぁ。こりゃ3ラウンド決定だな」

「?」


丘野くんに借りてきたノートをテーブルの上に並べると、アズマの表情が一転した。


「丘野……ケイ?男?」

「うん。学級委員長で、すごく頭の良い人なんだ」

「おい、こら。俺の前で他の男の話するんじゃねぇ。それに、俺が付いてるんだからこんなもん必要ねぇだろ」