家の前に辿り着き、ドキドキしながらゆっくりと視線を二階の右端の部屋へと移していく。
明かりは…………点いてる!
途端に、口元が緩む。
ああ、わかりやすいなぁ。あたし。
「ただい……うぷ」
ドアを開けるとほぼ同時に、待っていたのはアズマのきつい抱擁だった。
「ちょ、ちょっと、アズマ苦しい!」
「久々にこんな時間に帰れたからな。少しは我慢しやがれ」
身体が痛いくらいの抱擁だったけれど、それでも嬉しくて。
あたしも両腕をアズマの背中へと回した。
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