女性(部長?)はズバズバと痛いところを突いてくる。
苦しそうなアズマを見て、あたしも罪悪感でいっぱいになる。
「貴女、如月くんの彼女ね?」
「えっ?」
「いや、だからコイツは俺の従妹……」
「貴方は黙ってなさい。私はこの子に訊いているのよ」
「あ、あたし……従妹です」
「そう。さっきキスしているところも見えたんだけど……それでも従妹なの?」
致命的な、ミス。
いや……致命的な、キス?
もう、逃げ場はない。
「すみません……社長には黙ってて貰えませんか、部長?」
「そうねぇ。じゃあ今日残業で私の資料作り手伝って貰おうかしら?」
「了解ッス」
「貴女も家に帰りなさい。私が送って行くわ」
「はい……すみませんでした」