『わかったならいい。俺はクラスに帰るから。』
「うん…」
先に行ってしまった匡。
なんで私は叩かれたんだろう。
教室戻ったらまたのんちゃんに心配かけちゃう。
私は保健室に行くことにした。
保健室には先生はいなかった。
ホッとした。だって、顔が腫れてると思うから。理由聞かれたら困るし。
寝ようかな…
そう思っていたら
ゴソゴソっとベットが動いた。
誰かいるっ⁉
『あれ。博音の妹じゃん。』
わ。颯太先輩。
『何?具合悪いの?ダメダメ、ここは俺が寝てるから…泣いた?』
っ!
「いえ、具合悪くないんで、出てきます!」
颯太先輩と話してたらろくなことない。女の先輩や匡からまた怒られる。
保健室を出て行こうとしたら
『待って!』
と腕を掴まれた。
「ちょ、出てきますから、離してください!」
『いや、追い出すつもりねーよ。ベット他にあんだろ?』
あなたといるだけでまずいんだって!
『それよりさ、あんた…誰かに殴られた?』
「え?」
『顔、腫れてる。そんなんで帰ったら博音がショック死すんぞ。』
「っぶっ。なんでお兄ちゃん?(笑)」
『知らねーの?あんたに何かあるたび…いいや。やめた。言ったら俺が怒られそうだし。それより、冷やせよ顔。』
保冷剤を出して来て渡してくれた。
「ありがとうございます。」
『…もしかしてさ、俺にくっついてくる奴らに呼び出されたとか?』
「え⁉な、なんでですか?」
『まじかよー。ほんとごめん!大丈夫だった?』
「私、そうだって言ってませんよね?」
『あんたの慌てぶり見たらわかるわ。ごめん!』
謝ってくる先輩。
違うの。確かに呼び出されて髪を掴まれたけど、この顔の腫れは先輩のせいじゃない。
ポロポロ
『うぉいっ!泣くなっ!悪かったよ!なっ?』
「うぅ…違うんです。先輩のせいじゃないんです…ぐすっ」
『え?』
「確かに呼び出されましたけど、お兄ちゃんが助けてくれましたから…」
『あ、そーなの。え、でも顔腫れてるよ?』
「…。」
言えないよ。
これ以上この人と関わっちゃダメだよ。
『…何があったか言えないなら聞かねーけど、俺と関わるとまた嫌な思いすると思うからさ。話しかけねーよーにするわ。』
っ。先輩は何も悪くないのに…
悲しそうな顔して…
いつもこうなのかな。
先輩は仲良くなる人がいるけど、結局ああいう女の先輩とかに邪魔されて、自分から離れていく。
そんなこと何年続けてるんだろう。
「せ、先輩!」
『うん?』
「私、別に女の先輩に呼び出されたってへっちゃらです!だから、気にしないでください。それに、先輩と関わって嫌な思いなんてしてませんよ?」
先輩はちょっとびっくりした顔をした。
『はっ。博音の妹に励まされたわけ?』
と笑う先輩。
「そうです。励ましてあげます。あと、私は博音の妹じゃなくて、綾っていうちゃんとした名前があるんですからっ!」
『なんだそれ(笑)わかったわかった。じゃ、綾って呼んでやるよ。博音に怒られないかな?(笑)』
「そんな、名前呼ぶだけで怒るわけ…」
『どした?おい!真っ青だぞ⁉』
