出会いは偶然じゃなくて運命



『へー。何。もう恋しちゃったの?』

「ま、まだするわけないでしょ!昨日入学式だよ?バカなの?バカかっ♪」

ビシっ

「ったぁぁぁ!お兄ちゃんのデコピン痛いよっ!」

『痛くないデコピンなんか誰もしねーよ。バーカ』

『んもうっ!あんたたち早く学校行きなさい!綾は早く帰って来てねー♪』

朝から疲れたよ、まったく。


学校に行く途中、肩を思いっきり叩かれた。

『はよー!綾!後ろ姿が元気ねーぞ?』

「痛いなー。もっと優しく叩きなさいよ。か弱い女の子にはきついよ、裕翔。」

『おい。か弱い女の子ってどこにいんだ?ん?』

「ここにいるでしょうが、ここにっ!」
『朝から仲良いね、2人とも。』

「あ、匡くん!おはよう!仲良くないよ。私が付き合ってあげてるだけ。」

『んだと?匡、俺が付き合ってやってるんだ、そこのとこ間違えるなよ?』

『おーけー。わかった。綾ちゃんには騙されない。』

「え、ちょっと匡くん?裕翔の味方ですか?」

昨日会ったばっかりの匡くん。
話すととっても楽しい子だった。