『新入生、出席取ってると思うけど?』

…新入生?
…出席?

「あぁぁぁ!ほんとだ!やばいっ!のんちゃん、早く行こうっ!」

後ろにいるのんちゃんに言って…

あれ?
のんちゃんがいない。

『あー。のんちゃんなら先に行かせたけど?』

「っ!ひどいっ!私にはどうして言ってくれないのよ⁉」

『お前はどうでもいい。っておい。聞けよ!』

私はお兄ちゃんの話を最後まで聞かずに走り出していた。

「聞くかっ!バカ兄っ!」

と叫びながら。


これが私と颯太先輩の出会いだった。