凌くんも強いですね。
さすがヤンキー八神くんの弟です。
「まだ、やる?」
物足りない、とでも言うように凌くんは指を鳴らしながら後の人たちに聞いていました。
が、勿論誰も殺り合おうだなんて思ってないらしくて間抜けな声を出しながら帰っていきました。
ちゃーんと、気絶している彼も連れて。
ここからが私の戦いと言うべきでしょうか。
「哀は何でここに来た?」
「えっとですね。金髪の…八神くんと ぶつかってしまった時に学生証を落としていたので届けようと思いまして…」
「それでここに来たわけか」
「はい」
「今回は俺らが居たから良かったけど次からは危ないから禁止な?」
…なんだか凌くんの方が年上に見えてきました。
実際、一つしか違いませんが…それでも私より身長は高いですし…。
やっぱり男と女とでは何でも違うものなんですね
…改めて実感しました。

