奇跡を信じてみませんか?



「時間良いのか?」

「やば、私バイトあるんだった。ごめん、帰るね!!…この黒猫 一匹貰ってっても良い?」

「どーぞ。良かったな、飼い主が現れて。またな、黒猫ちゃん」

「名前決めたら教えるから見に来てよね!!」

「任せとけって」

…猫の話になると止まりませんね、この三人は。

「哀もだからね!!」

「はい、分かりました」

にっこり笑って絢ちゃんは黒猫を抱いて帰っていきました。

勿論、玄関まで私と夏希ちゃんは送りましたよ?

時間も時間ですが私はもう少しだけここに残ることにしました。

夏希ちゃんとも話したいですし猫とも戯れたいですし。

私の家は猫や動物は飼えないので羨ましいです。
飼ってみたいですけど今は我慢しておきましょう。

いつか飼えるとき犬と猫と…たくさん飼ってたくさん愛情を注いで、寂しくならないようにしないと。


「あんま溜め込むなよな」

「分かってますよ」

夏希ちゃんは変なところで鋭いから気が抜けませんね。