あの小さな背中に、背負い込みすぎてるんじゃないかと。
いくら今、俺や蓮や絢が居たとしても花咲は気遣ってるかも知れなくて、本当は嫌かもしれない。
なんて、俺らしくない事を考えてしまった。
いつもなら他人に興味ない俺なのに、花咲の事になると考える。
理由を聞かれれば答えられるだろうか?
…いや、今の俺には無理な事だな。
自分で理由が分からないんじゃ他人に説明するなんて無理に決まってる。
とりあえず、花咲は強いと思うよ。
力じゃなくて心が強いと俺は思った。
俺だけじゃねぇ、あいつらも思ったはずだ。
だって顔が、絢の顔なんて泣きそうだったし蓮なんて、不安そうだった。
俺が何とかしてやらねぇと。
俺が花咲を守ってやらねぇと。
俺が花咲を心から笑わせてやらねぇと。
そう、柄にもなく思っちまったんだ。