~慧side~

あの事件…クラスの女子が俺を庇った日から一週間。

俺は毎日のようにあいつの言葉を思い出していた。

あいつがなぜ俺を助けたのか、なぜ俺のために あそこまでしたのか。

別にあいつを助けた覚えはない。

助けたとしても俺にとっては当たり前ってだけだし。

「慧~!!」

また、こいつ。

隣のクラスの佐々木蓮。

俺のことは慧と呼んでるみたいだが俺は一度も呼んだことないな。