「八神くん…」 ミサンガを握り、小さく名前を呼びました。 居るはずの無い人の名前を。 最初で最後の八神くんから貰ったミサンガが…。 「タイミング良いじゃん」 そう、言って近付いてくる足音に私は顔を上げ、その人物を 涙が滲む目で見つめました。