「慧にぃは庇われた。母親が通り魔に会って殺された後、父親が自殺した。通り魔に会った時、慧にぃと母親が一緒に買い物してて…母親は慧にぃを突き飛ばして慧にぃを逃がせたんだ。」
「そうだったんですか…」
その話を聞いた私は何て言えば良いのか分からずに俯いて、その言葉しか言えませんでした。
「…さっきは怒鳴ってごめん。でも、あんた慧にぃの味方らしいから仲良くする。俺は凌、あんたは?」
「大丈夫です!!私も仲良くしたいです!!凌くん、ですね。私は花咲哀です」
「哀、な。んま、今日は帰るわ。じゃーな」
そう言って凌くんは手をヒラヒラと振りながら去って行くのでした。

