奇跡を信じてみませんか?



「…じゃあな、お前ら」

「さようなら…先生…っ」

「うぅ…またね゙…!!」

様々な声と、泣き声が聞こえてきました。
本当に、卒業しちゃうんですね。

皆と会えなくなっちゃいます。
今日で最後…なんですよね。

「棗泣いてるんか?男やろ」

先生が教室から出た後、残ったのは私と立花くんと篠束くんだけでした。

絢ちゃん達のクラスはまだ終わってないらしくて遅れてくるとのメールが入っていました。

「…っせ、馬鹿」

篠束くんは感情豊かですね、羨ましいです。
立花くんも泣いていませんでしたが目は赤くなっていました。

泣くのを我慢したんですか。
…思いっ切り泣いた方が楽ですよ。

なんて、私が言える事じゃありませんけど。