奇跡を信じてみませんか?



立花くんは周りを良く見てるんですね。
私なんかと違って状況を理解して、何をするべきか、どうやるべきかを分かっているんです。

その日から私は八神くんの話もしなくなり、毎日のようについていた溜め息も吐かなくなり

窓の外も見なくなりました。
空が有る限り私達は繋がっています。

この空の下で必ず、繋がっています。
それに私達の『絆』は永遠不滅です。

だから、少しの間…この『皆』だけでの思い出に浸らせて下さい。


時間が経つこと卒業式の一日前。
今日で全ての授業が終わり、何もかも…自分の持ち物も持って帰らないといけません。

私は前々から少しずつ持って帰っていたので荷物は少ない方ですが…それでも多い人は多いですね。

放課後は最後に皆で集まって談話を。
その最中で絢ちゃんが言いました。

「明日で卒業~…うわああん…!!」

と、泣きながら。
本番は明日なんですけど…でも、寂しいですし悲しいですよね。

「絢、泣くの早え…」

佐々木くんのツッコミは全員が思った事です。
ナイス ツッコミでしたよ佐々木くん。

将来漫才師になってみては如何でしょう?
なんて、冗談ですけどね。