奇跡を信じてみませんか?



「なあ自分、辛いんちゃうん?」

お隣の席の立花くんが言います。
辛くても…我慢するしかないじゃないですか。

「…大丈夫です」

「電話してみたらええのに」

「…番号を変えられてしまいまして」

そこまでするほど私の事は嫌いだったんですね。

守るって、泣かせないって、約束したんですよ?

思わせ振りは…やめてほしかったです。

口移しもそうですが、最後の最後で抱き締めるのは反則ですよ。

待っててとは言われてません。
だけど私は八神くんを待ってますから。

戻ってきた時に、もう一度告白して…

それで振られたら諦めます。
だから、今は片想いでいさせて下さい。

「あんま無理せんときや?周りの人間が常に心配しとるっちゅー事を頭の片隅にでも入れとき」

「…はい、すみません。分かりました」

同い年なのに立花くんは大人です。
あの時、立花くんや篠束くん、大岐くん達の輪に勇気を出して話しかけて良かったです。

話さなかったら今頃私は、このクラスで一人だったと思いますから。