~慧side~

「慧にぃ、良かったの?」

「ああ」

俺は最低だな。
好きな女を残して海外に行くなんて。

蓮だけには引っ越すことを言った。
凌と俺だけじゃ荷物の整理も捗らないと思ったから

親友だと思っている蓮に手伝って貰った。

蓮も黙ってるのは辛かったと思う。

「慧にぃ」

「…ん?」

「ある意味で慧にぃは格好良い」

んな、慰めの言葉なんざ要らねーよ。