奇跡を信じてみませんか?



「これ、やるよ」

差し出されたのはミサンガでした。
約二、三㎝の厚さがあるミサンガには英語が書いてありました。

何でも八神くんの手作りだとか。
しかも色は私の好きな藍色をベースに作られていて、英語の文字が白糸で縫われていました。

「良いんですか…?」

「ああ。手にでも付けとけば?」

「そうします!!…付けてもらっても構いませんか?」

「ん」

八神くんは何も言わずに私の腕にそのミサンガを付けてくれました。

初めて八神くんから貰った物です。
嬉しくって顔がニヤけてますよきっと。

「有難うございます。でも、私何も…」

「別に良い。何か欲しくて作った訳じゃねーし、俺があげたかっただけ」

その言葉だけでも充分です。
八神くんは優しすぎますよ。