「哀?顔色悪いよ?大丈夫?」
…少し、考え込み過ぎましたか。
「大丈夫ですよ」
その言葉と共に私は笑って見せました。
大丈夫と自分にも言い聞かせるようにと。
今ここで私が倒れてしまったら 意味がないんですから。
私なら大丈夫に決まってます。
「今日の放課後、先に帰っててくんねー?」
また、いつもみたいに先に帰れと佐々木くんは仰います。
「蓮…私、待ってるよ?」
「ごめんな絢。先に帰れ。良いな?」
「…うん」
絢ちゃんが心配してるのも佐々木くんなら分かってるはずなのですが…ここまで頑なに私達を避けるとは…。
「哀と夏希!!一緒に帰ろー?」
「あいよ」
「はい、分かりました」
これ以上彼らに頼るのは辞めましょう。
隠されてるなら私も隠せば良いんです。
何かあっても、隠し通します。
…同じ気持ちを味わってみて下さい。

