奇跡を信じてみませんか?



それだけの事をなぜ俺らに、俺に言わなかったんだ。

気付かなかった。

哀がそんな事になってるなんて知らなかった。
気付けなかった俺も悪い。

「…悪かった」

「八神くん…?」

「気付いてやれなくて、ごめん」

「そ、そんな!!気にしないで下さい!!それに気付いてほしかった わけじゃ無いんです」

「…ごめんな」

そうは言っても、辛かっただろ?
今まで一人で抱え込んで。

誰にも相談できなくて、辛くて苦しくて悲しかったはずなのに。

両親が居ない悲しみも周りから一目置かれる辛さも俺は分かってるはずだろ…!!

それなのに、それなのに俺は……クソッ!!