奇跡を信じてみませんか?



哀の言葉でその場の空気が凍りついた。

今まで以上に、酷い事を哀の口から聞いてしまったから。

絢も夏希も蓮も、衝撃すぎて泣くことすら忘れていたに違いない。

呆然として、ただただ無言で哀を見つめることしか出来なかった。

それでも哀は、笑って言うんだ。









「私なら大丈夫ですよ?慣れましたから」

へらりと笑う、その姿は儚くて脆くて。
触れたら壊れてしまいそうな…そんな気がした。


でもな、哀。

んな事に慣れちゃ意味ねーだろ…?
楽しいこと以上に辛いことの方が多いのか…?