「ただ普通に夏希と話してるだけでしょ」
「普通に、な…どうだか」
「珍しい。慧が食い付いてくるなんて」
「もう半年経つだろ?そろそろ言っても良いんじゃねぇのって思っただけ」
「あーね…それは私も思うかな」
少なくとも俺と絢は聞きたいと、聞いてやりたいと思ってる。
聞いたからと言ってどうもしないが、言った方がスッキリするもんだろ?
本音をぶつけ合える友達なんて最高じゃん。
「あ、あの」
「何?」
「なになに～?」
哀が夏希と一緒に俺の席まで来る。
何かを決意したような、そんな表情だった。
夏希は既に聞いたんだろうな、「早く言いな?」ばっかり言ってるし。
「えーと…」
「あ、慧～!!絢～!!哀花咲ちゃーん!!なっつん!!」
…KY男め。
ったく、何でこのタイミングでうるさい奴が来るかな…。
せっかく哀が言いそうなときに。
後で蹴り飛ばす。
