バスタオルを肩にフワリと掛け、オザキはバスルームに消えた。 バスルームから聞こえる水音を聞きながら、麻紀は昨夜の出来事を思い出すべく、必死に脳みそをフル回転で巻き戻す。 何か、とてつもなく重大なことを忘れている気がした。 ♪やめて〜…… ふいに、カレンのクネクネとあの歌声が脳裏に蘇った。 「あーっ!!」 麻紀は叫んだ。 思い出した…… いや、それは思い出さないほうが良かったかもしれない… 「ううっ…」 麻紀は思わず涙ぐみ、鼻をすする。 でも、思い出してしまった…