亜樹斗の左手にはバケツ、 右手には私の手。 亜樹斗の手は温かかった。 何だか安心した。 私達は顔を見合わせて 笑いあった。 時計の時間は午後8時50分。 夜空には満天の星空と 黄色く光る三日月が 私達を照らしていた。