HIVに捕らわれて

「あなた、サキさんの事、好きなのね。


こんな話し、辛くない?」


「少し」


僕の声はかすれていました。


「ごめんなさい。


でも、これが現実なの。


最初はみんなね、愛だとか、恋だとか言ってくれるの。


救いたい、とかね。


最初はね、私も真に受けたわ。


この人なら私を救ってくれるかもしれないって。