HIVに捕らわれて

彼女は再び、視線を上げ僕を見ました。


真っすぐな眼差し。


黒くて大きな瞳に吸い込まれそうでした。


「今はそういう気分じゃないの」


彼女はそう言って踵を返しました。


僕はあわてて追いかけました。