「う、うさぎ?」
きょとんとして私を見つめる彼。
「私、道端で白いうさぎ見つけてね?
なんか捕まえようとしたら草むらに逃げちゃって。
ずっとうさぎについてきたらここに着いたの。」
そういえば、あのときうさぎはどこに行ったんだろう。
ひまわりに夢中で見失っちゃった....
「あのさ.....」
「ん?」
なにかを言いかけた彼は、もぞもぞとシャツをいじり始めた。
「......何してんの?」
「ちょっと待って....あ、よし!」
すると彼の胸元から、ひょこっと何かが顔を出した。
「.........ええええ!?」
「向日葵の言ってるうさぎって...
やっぱりこいつ?」

