『川口くん?』


「そんなかしこまった呼び方
しないで好きに呼んで下さい。」



しかも礼儀正しい。



「愛姫は俺のことコワくなのか?」



龍の質問にあたしは
首を横にふった。



「俺らヤクザだぞ?」



「愛姫ちゃん。龍は若頭で俺とカワチョーは
幹部でここにいるのだってヤクザだ。」



カイに言われなくたって
そんな感じはしてた。



『龍はおもしろいし、カイは優しいし、裕樹はイケメン。』




あたしはそう言うと
笑顔を向けた。



「やっぱり愛姫は変わらないな。」



『え?』



あたしは龍の言葉の
意味がわからなかった。