姫璃side



今は、授業中。
正直、みんなガリ勉、ガリ勉って
言うけどそーでもない。




暇だからしているだけ。
特に友達もいない。
竜樹も帰ってこない。
お母さんとお父さんは、
二人の空間で。
つまらない。
だから、一人の世界を作るだけ。



―――ブーブーブー―――



ん?
ポケットのなかで携帯がなる。

誰だろ?
お母さんかな?
お父さんとデートとか?

机の下で
携帯を開く。
『今日も、ご飯はいらないよ。』
なんだ。竜樹か…




どうせ…女の子のとこに行くんだろう。
いつも、香水がくさい。
ほんとに…竜樹は汚れた。




竜樹は
お父さんに似たから
本当にカッコいい。
だから、女の子にもモテモテ。




私は…そういうの苦手。
だから、眼鏡で隠す。
お母さん似だから、そこそこ。
だけど、人と関わるのは好きじゃない。




君さえいてくれれば、
それでよかったのに。