もう少しだけ、あなたのそばに


なんとなく動きづらい自分の体に苦しくなり目を覚ますと、カーテンの隙間から日が差していた。

夜が明けていることがわかったけど、何時の間に寝てしまったのだろうと重いながらも自分の置かれている状況を確認する。



私の背中には、暖かな温もりがあり、肩と腰にはしっかりと腕が巻きついていて、足には足が巻きついている。


そんな状態だけど、少し後ろを向くと私の頭に顔を埋めるようにして規則正しい寝息を立てている秋。


寝顔を綺麗なんて、なんかムカしく。



そんなことを思いながら、ゆっくりと秋を起こさないように腕と足をといて、そっとベッドから抜け出した。



時計を見ると、朝の7時。


今日の授業は1時限目は無いから朝はゆっくりだけど、秋は仕事。


急いで身支度をして、朝ご飯の準備をしていると、寝室の方からバタンという大きな物音が聞こえた。