それから、どうやって歩いたのかもわからずに、いつの間にか倉橋さんたちと会った自販機の前にいた。 ただ、ボーっと高層ビルから景色を見ていたんだと思う。 「月島さん?」 声をかけられてビックリして見ると、そこには倉橋さんがいた。 「く・・らはしさん。」 「どうしたの?休憩?」 明るく話しかけてくる倉橋さんに涙がこぼれそうになる。 「はい。でも、もう戻ります。」 「待って。」 倉橋さんの横を通り過ぎようとしたとき、倉橋さんに手を掴まれた。