もう少しだけ、あなたのそばに


私は、そのまま秋と部屋に入り、そのまま秋のデスクの前に立った。


「あの・・秋?」


「・・・・・・」


「え~と、後は何かありますか?」


「・・・・・・・・・・」


私が話しかけているのに、秋はずっと、椅子を窓のほうに向けていて私には秋の背中しか見えない。


きっと、私が何か秋の気に入らないことをしてしまったのだろう。


このまま、帰った方がよさそうね。



「あの、何もないようなら、帰ります。」



そう言って使った机を片付けようとすると、



「ずいぶん、仲良くなったんだな。」



秋の低い声に少し肩が震えた。