もう少しだけ、あなたのそばに


そのまま、一階まで降りると受付の人たちが頭を下げる中、堂々と外に出る秋の後を少し離れて歩いた。


だって、どう見ても私がそばにいたら可笑しいでしょ。


私みたいな子が隣を歩いていたら。



自分に自信がないからなのか視線を下に向けて歩いていた私は、秋が立ち止まったことに気が付かずに、秋にぶつかってしまう。


「っ・・ごめんなさい。」



一歩下がる私に



「なんで、後ろ歩いてる?」



「え?」



「ほら。」



ごく普通に差し出す手。


私はこの手を取っていいものなかどうなのか。

すると、その手は私の手に伸びてきて、私の手を握った。



「ちゃんと、隣を歩いていろ。」



そう言って、私の手を握って歩き始める。



私は、何も言わずにそれに付いて行った。