もう少しだけ、あなたのそばに


実は、私はクォーターで祖父は、フランス人。

その影響で小さい頃からフランス語には慣れ親しんできた。

高校生のときは、パリへ語学留学もして今、大学でもフランス語を勉強している。


まずは、資料を一通り読むことから始めると、


インターホンが鳴る。


「はい。」


秋が返事をすると、スピーカーから、島津さんの声。



「企画部の森室長がお見えです。」


「通して。」


短く返事をする秋。
すると、ノックと共に2人の男の人が入ってきた。


二人は、私に気が付くと頭を下げたので、私も慌てて席を立ち頭を下げた。



「常務、新しい秘書さんですか?」



多分、この人が森室長さんであろうと思われる人が秋に話しかける。



「いや、違う。今日、翻訳のバイトをお願いしているんだ。」



「バイト?それを常務の部屋で?」



なんだか、バイトごときがなぜ、この部屋にいる?って言われているような気がして、心が痛む。



「彼女は、ただのバイトじゃない。」



「どういう意味だ?」



なんだか、私がいる所為で、雰囲気が悪くなるようで、居たたまれない。