もう少しだけ、あなたのそばに


「本当は、1階にあるカフェテリアや社員食堂などもご案内しようと思ったのですが、常務が必要ないとのことでしたので、省かせていただきました。もし、見てみたいということでしたら、ご案内しますが?」

「いいえ、秋・・いえ、常務がそうおっしゃられるのでしたら、結構です。私も今日だけのことですし、あまり、みんなの迷惑にならないようにしますので。
島津さん、いろいろとありがとうございました。ご面倒おかけしました。」

と頭を下げると、

「花憐様は、お優しい方ですね。常務のお気持ちがよくわかります。」

「気持ちですか??」

「いえ、気にしないでください。さあ、常務が怒り出す前にお部屋に帰りましょう。そろそろ痺れを切らして部屋から出て来てしまうかもしれませんので。」

と言ってまた、笑っている島津さん。
とても明るい方で私の緊張も少し和らぐ。

もう少しでドアの前という所で、ドアが開く。
出てきたのは、もちろん。秋。
でも、その顔はとっても不機嫌で・・・・・・・。