もう少しだけ、あなたのそばに

すると、隣の男の子が小声で、

「少しあいつに協力してあげて。」

と目配せをする。
私はため息と共に仕方ないか~と、機嫌がマックスで最悪な梨乃に、

「うん、いいよ。梨乃、何が食べたいの?」

梨乃はかなり驚いた顔をして、

「いいの?」

と聞いてくる。

「うん。どうせ、帰っても一人だしね。」

というと、ニッコリ笑ってご機嫌も直ったみたい。

「じゃあ、軽く呑む?」
という元彼のお友達の言葉に賛同し、居酒屋へ移動。
それから、あまり内容の無い話をケラケラ笑いながら、聞いていた。