もう少しだけ、あなたのそばに

「花憐、大丈夫なの?」

心配そうに私の顔を覗き込む梨乃。

「うん?なにが。」

「あんた、最近、食べてる?寝てる?」

「・・・うん。まあまあかな?」

「顔がやばいよ。」

「うそ。そんなに不細工な顔をしてる?」

「うん。」

「即答しちゃう?ま、もとから不細工なんだから、いいじゃない。」

「まあ、そんなこと言って。よし!今日は、遊びに行くよ。」

「へ??」

「どうせ、今日もご主人様は遅いんでしょ?」

「・・・うん。まあね。でも、何も言ってこなかったから」

「いいじゃん。子供じゃあるまいし。大学生はいい、大人だよ。」

そうだよね。どうせ、午前様で帰ってくるであろう秋。その前に帰れば、問題ないか。

「うん。そうだね。遊びに行くか~。」

その日は、午後は一時間しか授業は無く、そのまま、梨乃とショッピングしたり、映画を見たりして久しぶりに楽しんだ。