もう少しだけ、あなたのそばに


優しく、私の髪を撫でる秋。

そして、器がついた。


「あ、秋?お仕事は?」


「ああ、会議はもう終わり。後は、少しデスクワークが残っている。」


「そうですか。なら、私は一足先に帰って、食事の用意をしていますね。」


と答えると、みるみる不機嫌になっていく秋の顔。


「え~と、秋?」


「花憐、今日の作業は何処まで進んだ?」


あ、そうか。私、バイト中だった。


「はい。え~と、英語の方の翻訳は、ほぼ終わりです。
後、スペルチェックをすれば提出出来ます。」


「そうか。じゃあ、俺の仕事が終わるまで、そのチェックをしてくれ。

帰りにどこかで食事でもしよう。」


結局、帰ることは許されないようで、そのまま仕事に戻ることに。