もう少しだけ、あなたのそばに


いつまでも、秋に甘えているわけにはいかない。


秋には、秋の人生があるから。


私が邪魔をしていいはずはないのだから。





学生だからという理由で逃げているわけには、いかない。



一人で歩けるようにならないと。


こうやってメソメソしているから、秋は私から離れなれないでいる。



「ごめんなさい、秋。少し、思い出しただけなの。

ただ、それだけなの。
だから、もう、大丈夫。」


そう言うと、ゆっくりと私を離して目と目が合う。



「花憐、忘れるな。お前には俺がいる。いいな?」



返事をすることも頷くことも出来ない。


ただ、じっと、秋の瞳を見つめていた。