「じゃ、俺も司会あるから行くな」
「え、直人くん!?」
ヒラヒラと手を振って、直人くんは舞台裏の方へと走っていってしまった。
………。
た、田辺と2人きりってのは…ちょっと。
……き、気まずい。
「…あのさ」
あたしの願いが通じたのか(←違)、田辺の方が沈黙を破ってくれた。
「なに」
「お前、いつまで待つわけ?」
「え…」
ステージの方を見つめたまま話す田辺。
「1年過ぎてんだろ」
………。
もう、1年。
だけどまだ、1年たったばかり。
「…ほっといて」
「…ま、いいけど」
田辺は相変わらず、ステージの方を向いたままだ。
チラッと田辺を見ると、その目は真剣だった。
そんなに真剣になに見てんのよ…?

