「そ、そういう流は、何お願いしたの?」
ぶぇっつに、期待とかしてるわけじゃないからね?!
ただ気になるだけだからね!?
「俺は…」
うんうん。
「将来のこと」
「…将来?」
将来って、次期経営者としてのことを、いろいろ考えてるってこと?
もう、そんなことを…?
流が今沢財閥を継ぐのなんて、まだまだ先の事だって思ってた。
だけど、そんなにも先の話しではないのかもしれない。
あたしがただ、先のことだと思い込もうとしてただけなのかもしれない。
だって、高校卒業したらどーするの?
大学行きながら、もう仕事とかしちゃうの?
一緒にいられる時間だって、確実に減る。
そんなの…イヤだ。
「…なぁ」
「なに…?」
今沢財閥の次期経営者。
それは決して、軽い気持ちなんかじゃ出来ない。
「…お前、また余計なこと考えてるだろ」
中途半端は、駄目なんだ。

