ただひとつ。
だけどとても大きくて、大切なひとつ。
神様からしたら、ちっぽけかなぁ。
それでも、あたしのたったひとつのお願い。
神様なんて、信じる柄じゃないけど。
今は心から祈るよ。
今隣にいるこの人と、ずっと一緒にいさせて下さい。
神様、届きましたか?
今年のあたしのお願いは、あの1番輝く星の数1つだけ。
「……よし!」
「お前長いんだよ」
目を開くと、呆れ顔の流があたしを見ていた。
「だって、神様までちゃんと届かないし」
「なんだそれ」
「いーの!」
流は何を願ったんだろう。
「そんな必死になに届けるんだよ」
「なんでもいーじゃん!」
そんなこと。
この口裂けても、言えません。

