「な、何がいいの!?なんの慰めにもなってないし!」
「そうじゃねーよ」
ならなによっ!
「お前、知らねーのかよ」
「なにを!?」
「知らねーのかよ」っていきなり言われても、知らねーよ!
「こういうとこは、大吉が沢山出るようにしてあるだろ」
「うん」
流は、自分のおみくじの紙をピラピラさせながら言った。
「だから滅多に出ない凶は、逆に運がいいんだよ」
「へぇー…」
そんなこと、初めて聞いた。
でも、考えてみたらそうかもしれない。
「じゃあ、あたしこれでいいや」
ちょっとご機嫌。
「……単純」
「は?」
「別に」
単純って言いやがったな、コイツ。(←単純です)

