でもま今日はクリスマスだし。



うじうじなんて、言ってられないんだよ。



「…分かった。行ってくる」



あたしは牧原に背を向けて、流のいた車のところへ走った。



「……ハァ…」



そこにはもう、千果ちゃんの姿はなくて、少しほっとした。



ただ遠くから見ても分かるくらい、不機嫌そうな流がいた。



“ゴクン”



唾をのみ込み、勇気を出して流の方に近づく。