【姫央♀side】



“チュンチュン…”



小鳥のさえずりで目が覚める。



「……ん…?」



………。



ここどこ…?



いつも朝起きて、目に入る光景とは違う。



……昨夜の記憶をたどる。



あ。



昨日あたし、床で寝たんだ。



「……ん?」



でもここは、床じゃない。



妙にフワフワしてて、固くない。



半開きだった目を、パチリと開ける。



……え。



あたし、いつの間にソファーの上へ移動したんだろ。



「なんで…?」

「俺が運んだから」



!?



バッと後ろに振り返ると、眠たそうな流がいた。



「あ、そっか。流が運んでくれたんだ…」