「で、お前は田辺が好きなのか」
「んなっ?!な、流くん!?ななな、なにをふざけたこと…!」
「くくく、赤いよ?」
千果の顔は、真っ赤っか。
恋する乙女かよ。(←※恋する乙女です)
千果は田辺が好きか。
「流くん…!!」
コホンと咳払いをして、千果は真面目な顔をつくる。
「あたしはね、潤先輩の恋を応援してるの!」
女子って好きだよな、他人の恋愛に首つっこむの。
「だから、流くんの味方はあんまりできないんだ。ただ一言だけ、ケンカなんてしてる場合じゃないよ!」
「…なんで」
「潤先輩は本気だもん」
…本気?
田辺が?
なにに?
「いざ好きな人の前に出ると、素直になれないんだって」
「………」
……なぁ、まさかとは思うけどさ。
それってさ、つまり。

