あたしには、目なんかつぶっていられるほど余裕はなくなっていた。



流はあたしの前で膝をついてしゃがみ、小人達はいつの間にか退場してやがる。(←言葉遣い)



流が手を伸ばす。



その手が頬をかすり、頭の後ろにまわる。



近い近い近い近い。



心臓が体のあらゆる穴から飛び出しそうだ。



流のもう片方の手は、あたしの体の上を通って背中の方にまわされる。



寝かされてるあたしは、上半身だけ起こされた。



ままま、まじでやる…?!



ななな、流さん!?



教室は、先ほどの嵐が嘘のように、シーンと静まり返っている。



それが余計に緊張感を増していく。



[ちょ、ちょっと待って…!]

[待たない]

[なんで…!?]

[なんでも]



は?!